良いレンダリングを行うために最も重要なのはカメラと光源です。
カメラの設定で最初に行うべきことは、ピクセルサイズの縦横比の決定です。 これにより見える範囲がかわり、プレゼンテーションの印象が大きく変わります。 具体的には、4:3 VGA 3:2 DVD 16:9 HDTV から選ぶか、その他の任意の比率を採用することになります。 また、見える範囲に影響する視野角の検討もこの時点で行うべきです。
次に、どのレンダリング手法を使用するかの決定を行う必要があります。
レンダリング手法により光源の設定は異なってきます。
- 強化型レイトレーシング
独自開発の高速レイトレーシングに、拡散光計算による正確でやわらかな影と、環境干渉を加えています。 影となる部分や光の当たっていない裏面が暗くなり過ぎないように配慮する必要があります。 室内の光源は必ずしも照明器具の個数分だけ設置する必要はありません。 通常は3個程度の光源で十分な効果を得られます。 天井に付ける点光源は、実際の照明器具の位置よりも下につけた方が良いレンダリング結果が得られます。
- ハイブリッド ラジオシティ
大域照明をラジオシティで、直接光をレイトレーシングで処理しています。 光源により生ずる影も、直接光による投影表現と大域照明による明暗表現が共存しています。
- スタンダード ラジオシティ
フォトンマッピングです。 レイトレーシングと異なり光源は個数分必要になり、位置も実際と同じである必要があります。 また、光源の形状もレンダリング結果に影響しますので、充分な配慮が必要になります。 ラジオシティは光線数を増やす事でリアルな表現となりますが、多くの計算時間が必要になります。 直接光の処理を行いませんので、囲われた空間となっていない外観などのレンダリングは得意ではありません。
水平視を保持することを推奨します。 特に、少しの高さのズレは良くない結果を生ずる原因となります。 ビルなどの背の高いオブジェクトなどは、カメラのあおり調整を使用します。
レンダリングはカメラごとに実行されますので、作成する静止画像やアニメーションと同じ数のカメラを設置し、適切な出力ファイル名を入力しておきます。
投影方法は、光源ごとに指定します。 光源の明るさ調節はワット単位の擬似電球です。 光源が少なくシーンが暗い場合は、新たな光源を追加する前に、次の対応方法が考えられます。
- すでにある光源の影の濃淡をあげる
- すでにある光源の裏面の明るさをあげる